この記事は、救急現場で行われる活動のまとめ記事(バイタルサイン)です。
必要に応じて、各詳細記事を参照してください。
救急車に乗り始めたばかりの新人救急隊員はもちろん、現役隊員の復習や新人教育で利用できるように、可能な限り救急現場に即して必要十分な情報で纏めました。
この記事を読むことで、
バイタルサインの全体像が分かります。
また各個別記事を参照することで、より理解が深まります。
※救急活動の全体の流れ、バイタル測定の個別記事については
↓記事から確認してください。
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※活動する環境(人数含む)・資格による行える処置・使用できる資機材等のため
それでは、本題に入ります。
共に学びましょう!
初めに:バイタルサインとは生命活動における重要な指標
まず初めにバイタルサインとは何かを確認しておきましょう。
バイタルサインとは
生命(vital)の兆候(signs)と訳され、人間の生命活動における重要な指標。
呼吸・脈拍・血圧・体温が基本となるが、救急現場では、「意識」を加えて5項目をバイタルサインとする場合が多い。
バイタルサインの重要性
人体におけるほとんどの器官が自律神経支配を受けており、自律神経の中枢は脳に存在します。
また、各組織・器官の活動には酸素が必要です。
外部から体内に酸素を取り入れるのが呼吸器であり、
その取り込んだ酸素を各器官に送り届けるのが循環器です。
人体を構成する組織・器官のなかでも
緊急度・重症度を考えると、他の臓器にも影響を与える
「脳・呼吸器・循環器系」の疾患を早期に見極めることが重要
であるとわかります。
そのため、指標となる「意識・呼吸・脈拍・血圧・体温」の測定及び評価が重要となってきます。
バイタルサインの数値がひとつでも極端に悪化している場合、
緊急度や重症度が高いと判断できます。
また、病院選定の際に必要となる
病態の鑑別に重要な情報でもあります。
そのため救急隊は、
確実・迅速にバイタルサインを測定し、傷病者を評価する必要があります。
初期評価
救急現場では緊急度・重症度を迅速に判断するため、
初期評価(気道・呼吸・脈拍・意識)を行います。
▼ 初期評価の方法は ▼
その後、初期評価(気道、呼吸、脈拍、意識)の結果を総合的に判断し、
優先度の高い処置やバイタルを測定していきます。
バイタルサインの測定
バイタルサインの測定は以下5つを確認します。
- 意識
- 呼吸
- 脈拍
- 血圧
- 体温
それぞれ確認していきます。
1.意識の確認
意識障害の原因はとても広範囲にわたり、脳の障害のほかにも、
ショックや中毒など全身におよぶ疾患などが考えられます。
そのため、傷病者の意識レベルをまず評価します。
初期評価では、桁数で評価しましたが
バイタルサイン測定での意識レベルの評価は
さらに詳細に評価(例:JCS10、JCS200など)してください。
▼ 意識レベルの評価方法は ▼
2.呼吸の確認
呼吸回数の増減は
急変(急激に状態が悪くなること)の予兆となることがあります。
呼吸を測定することで
気道や肺を中心とした呼吸器系異常を早期に発見できます。
初期評価では、呼吸の有無・速さ・深さなどで評価しましたが
バイタルサイン測定での呼吸の評価は
さらに回数や性状、呼吸音などを評価してください。
▼ 呼吸の評価方法は ▼
3.脈拍の確認
脈拍を測定することで
心臓を中心とした循環器系の異常を早期に発見できます。
初期評価では、脈の触知・強弱・速さなどで評価しましたが
バイタルサイン測定での脈拍の評価は
さらに回数や性状を評価してください。
▼ 脈拍の評価方法は ▼
4.血圧の確認
血圧を測定することで
血液の循環動態を知ることができ、 ショックの指標にもなります。
血圧の高低・左右差などを評価してください。
▼ 血圧の評価方法は ▼
5.体温の確認
体温を測定することで
多くの疾患の徴候や症状である、体温の上昇(発熱)がわかります。
※2019年から猛威を振るっている、コロナウイルス感染症やインフルエンザウイルス等が
流行している時期は体温測定の優先度は上がります。
▼ 体温の評価方法は ▼
+αの確認
当記事の「バイタルサイン」の項目とは少しずれますが、
病院選定・傷病者の評価をする上で、上記バイタルサインだけでは情報が足りない場合は、
必要と思われる観察(心電図や瞳孔等)も合わせて評価する必要があります。
まとめ
今回は基本手技として「バイタルサイン測定のまとめ」を記事にしました。
バイタルサインの測定&評価は 救急・医療の現場ではとても重要です。
必要な知識を付けて、確実に実施できるように何度も練習してください。
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以上
それでは明日も頑張りましょう!全ては傷病者のために(^^)/
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参考資料:救急救命士標準テキスト、救急標準テキスト
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